
プロパンガスと都市ガス、どちらがいいの?料金や使い勝手は?
引越しや新生活を迎える際に気になる「ガスの種類」ですが、実はその違いをきちんと理解しておくと、生活の快適さやコストに大きく影響します。
プロパンガスと都市ガスの違い
住宅に使用されるガスには、プロパンガスと都市ガスの2種類があります。プロパンガスとは、プロパンやブタンなどの気体燃料を冷却して液化したガス燃料です。都市ガスとは、メタンを主成分とする天然ガスを冷却して液化したガス燃料です。
プロパンガスは、ガス会社がガスの入ったボンベを配送する方法で供給されます。必要な設備さえを整えていれば、全国どこでも使用することが可能です。一方、都市ガスは、道路下のガス管を通じて供給されるため、ガス管が設置されていないエリアには供給されません。そのため、道路下にガス管が設置されている、人口が密集した都市が主な供給エリアとなっています。
プロパンガスは、火力が強い点が特徴です。それに対し、都市ガスはプロパンガスと比較すると火力は弱くなっています。プロパンガスの熱量は都市ガスの約2倍であることから、お湯を沸かすなど同じ作業を行う場合、作業に必要なプロパンガスの量は都市ガスの約2分の1となります。
プロパンガスと都市ガスの料金を比較
プロパンガスと都市ガスを同じ量使用した場合、プロパンガスの方が料金が高くなります。以下の表で、1か月あたりのガス使用量別の料金を比較しました。
1か月あたりのガス使用量別のプロパンガス・都市ガスの料金比較(大阪府)
1か月あたりの使用量 | プロパンガス | 都市ガス |
---|---|---|
5㎥使用 | 4,820円 | 1,830円 |
10㎥使用 | 7,911円 | 2,901円 |
20㎥使用 | 13,978円 | 5,043円 |
50㎥使用 | 31,172円 | 11,023円 |
例えば、一人暮らしで1か月にガスを5㎥使用した場合の料金は、プロパンガスで4,820円、都市ガスで1,830円です。プロパンガスの料金が都市ガスの約2.5倍となっています。しかし、これらの料金の差がそのままコストパフォーマンスの差というわけではありません。
前述したとり、プロパンガスの方が都市ガスよりも熱量が高く、1㎥あたりの熱量は、プロパンガスが都市ガスの2.18倍です。5㎥使用した場合の都市ガスの料金に2.18を掛けると3,989円であり、プロパンガスの料金よりも安いことから、都市ガスの方がコストパフォーマンスは高いと言えます。
プロパンガスと都市ガスは結局どっちがいい?
都市ガスがおすすめの人
都市ガスの利用がおすすめの人の特徴には、以下のようなものがあります。
- ・毎月の料金を抑えたい人
- ・自宅の外観にこだわりがある人
毎月発生する料金は、プロパンガスより都市ガスの方が安くなっています。そのため、毎月のランニングコストを抑えたい人に向いています。また、都市ガスは自宅の外にボンベを置く必要がないことから、自宅の外観にこだわりがある人にもおすすめです。
プロパンガスがおすすめの人
プロパンガスの利用がおすすめの人の特徴には、以下のようなものがあります。
- ・自宅で料理をよく行う人
- ・シャワーで済ますことが多い人
プロパンガスは火力が強いことから、自宅で料理をよく行う人に向いています。特に揚げ物の料理を好む人にとっては、プロパンガスが最適です。また、お湯が沸くスピードが早いことから、普段からシャワーで済ますことが多い人にとっては時間短縮につながります。
まとめ
自宅で使用するガスにはプロパンガスと都市ガスがあり、それぞれメリット・デメリットが異なります。プロパンガスには災害時の復旧が早かったり、初期費用を抑えられたりするメリットがある一方、都市ガスは毎月の料金を抑えられたり、環境負荷が少なかったりする点がメリットです。それぞれの特徴を理解したうえでどちらのガスを利用するか検討してください。
風呂やキッチンでのガスの使用方法を見直したり、プロパンガスから都市ガスに切り替えたりすることで、ガス料金を安くできます。ガス会社を見直すことでも節約できる場合があるため、ガス料金を安くしたい場合には複数の会社の料金プランを比較しましょう。